TradingViewのカスタムインジケーター作成方法

こんにちは、トレーダーの皆さん!今回は、TradingViewでカスタムインジケーターを作成する方法について詳しく解説します。TradingViewは、豊富なインジケーターを提供していますが、自分のトレードスタイルに合わせたオリジナルのインジケーターを作成することも可能です。Pine Scriptという独自のスクリプト言語を使用することで、カスタムインジケーターを簡単に作成できます。

1. Pine Scriptの基本

Pine Scriptは、TradingViewのチャート上で動作するスクリプト言語です。これを使うことで、自分のトレード戦略をコーディングし、オリジナルのインジケーターを作成できます。まずは、Pine Scriptの基本的な構文とその使い方を見ていきましょう。

1.1 Pine Scriptエディタの開き方

  1. TradingViewのチャートを開きます。
  2. 画面下部の「Pineエディタ」タブをクリックします。
  3. Pineエディタが表示されます。

1.2 基本的なPine Scriptの構造

Pine Scriptの基本的な構造は次の通りです。

pinescriptコードをコピーする//@version=5
indicator("My Custom Indicator", overlay=true)
plot(close, color=color.blue)
  • @version=5: Pine Scriptのバージョンを指定します。
  • indicator: インジケーターの名前とプロパティを設定します。
  • plot: 指定した値をチャートにプロットします。この例では、終値(close)を青色でプロットしています。

2. シンプルなカスタムインジケーターの作成

まずは、シンプルな移動平均線(Moving Average)を作成してみましょう。

2.1 移動平均線のコード

以下のコードをPineエディタに入力します。

pinescriptコードをコピーする//@version=5
indicator("Simple Moving Average", overlay=true)
length = input(14, title="Length")
sma = ta.sma(close, length)
plot(sma, color=color.red, title="SMA")
  • length = input(14, title="Length"): ユーザーが変更可能な入力値を設定します。ここでは、移動平均の期間を設定しています。
  • sma = ta.sma(close, length): 終値の移動平均を計算します。
  • plot(sma, color=color.red, title="SMA"): 計算した移動平均を赤色でプロットします。

2.2 インジケーターの追加

  1. コードを入力したら、「保存」ボタンをクリックしてスクリプトを保存します。
  2. 「チャートに追加」ボタンをクリックして、インジケーターをチャートに適用します。

3. カスタムアラートの設定

カスタムインジケーターにアラートを設定することで、特定の条件が満たされたときに通知を受け取ることができます。例えば、移動平均線が特定の値を超えたときにアラートを設定してみましょう。

3.1 アラートのコード

以下のコードをPineエディタに追加します。

pinescriptコードをコピーするalertcondition(sma > close, title="SMA Cross", message="Price crossed below SMA")
  • alertcondition: アラート条件を設定します。この例では、価格が移動平均線を下回ったときにアラートがトリガーされます。

3.2 アラートの追加

  1. チャート上で右クリックし、「アラート」を選択します。
  2. アラート条件としてカスタムインジケーターを選択し、通知方法を設定します。

4. 高度なカスタムインジケーターの作成

Pine Scriptを使えば、さらに複雑なインジケーターや戦略も作成できます。以下は、ボリンジャーバンドを作成する例です。

4.1 ボリンジャーバンドのコード

pinescriptコードをコピーする//@version=5
indicator("Bollinger Bands", overlay=true)
length = input(20, title="Length")
src = input(close, title="Source")
mult = input(2.0, title="Multiplier")
basis = ta.sma(src, length)
dev = mult * ta.stdev(src, length)
upper = basis + dev
lower = basis - dev
plot(basis, color=color.blue, title="Basis")
plot(upper, color=color.green, title="Upper Band")
plot(lower, color=color.red, title="Lower Band")
  • ta.stdev: 標準偏差を計算します。
  • basis, upper, lower: ボリンジャーバンドの中心線、上バンド、下バンドを計算します。

4.2 インジケーターの追加

同様に、コードを入力して保存し、チャートに追加します。

まとめ

TradingViewのカスタムインジケーター作成方法について、基本的なPine Scriptの使い方から、シンプルなインジケーターの作成、高度なインジケーターの例まで紹介しました。自分のトレードスタイルに合わせたインジケーターを作成することで、より精度の高いトレードが可能になります。ぜひ、このガイドを参考に、あなたのトレード戦略を強化してください。

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